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A.P.J.は、「祀り支援プロジェクト」の一環として、能楽普及協会に「新作能 祖神」製作を依頼しています。
以下概要は、能楽普及協会 代表理事 林田浩二氏の考察です。

A.P.J.直轄事業 祀り支援PROJECT
「よく生きる」を支援します。

世界の中でも気象変化が激しい日本列島では、太古から「自然への意識」が求められてきました。
太陽や月、海原や大地、山や木々またそれらが起こす様々な自然現象に敬意を払い、八百万の信仰を深め、自然との共存を願ってきた歴史「日本原史のアニミズム」が、日本固有の精神文化に繋がっていると考えています

「日本固有のアニミズム」は、現存する。

日本各地の伝統ある神社仏閣の「祭祀」で、それを見ることが出来ます。
本来「祭祀」と「地域の祭り」は、神社仏閣を中心に繋がっています。
しかし、残念ながら現在の地域住民にとっての「祭り」は「単なる催事」であるようです。そこで私共は、神事である「祭祀」と「地域の人々」のスロープ作りを支援し、「日本固有のアニミズム」をより多くの皆様に意識して頂く事業を推進していきたいと考えています。

人の心に「郷土愛」を発生させ「SELF IDENTITY」を育む。

グローバル化の現代、自分のスキルアップのため、家族の教育のため… 理由は様々ですが、会社、地域、国、にとらわれず、優秀な人材は「自由と利便性」を求めて世界中を移動する傾向があります。
そのこと自体は決して悪い事ではないのですが、「自由と利便性」を追求するあまり、自分のアイデンティティを見失ってしまう傾向が見られます。

私共は、「地域の人の心に、短期的な利害に還元できないモノを醸成させる」、すなわち「祭祀」と「地域の人々」のスロープ作りを支援する事により「入れ替え不可能な人と土地の結びつき」パトリオティズムを発生させたいと考えています。
パトリオティズムとは、「郷土愛」を指します。
この「郷土愛」は、今を生きる人々の「セルフ アイデンティティ」、「自分とは何か」「これからどう生きていくのか」という考え方を確立させるための重要な基礎材料となります。
ここで言う郷土愛は、単なる歴史や文化財だけでは達成されません。

祭祀と「伝統芸能」の融合により 日本固有のアニミズムを感じる。

現在主に取り組んでいるのは、由緒ある神社仏閣の「祭祀」の際、神事としての「能楽」を催し、「地域の祭り」との融合をはかる事です。
本来の祭祀の多くは、古来の神々を祀る難解な儀式です。
しかし、能楽の演目には「神」を表現したものも多く、その伝説や由来を「物語化した仮面劇」でもあります。
また、現存する古典芸能で最も神事を踏襲するものである事も知られています。
地域の方々に、自分の生まれ育った地の「神」や「伝説」に触れ、日本古来の習俗に育まれた「自分」を再認識し、その上で本来の「地域の祀り」に参加して頂きたいと考えます。

グローバル化が急速に進む中 で、日本人はあらためて日本文化とは何か・日本人とは何か を問われています。
本来の「地域の祀り」に参加する事で、郷土愛が育まれ、日本古来の習俗に育まれた「自分」を再認識し、世界が礼賛する日本固有の精神文化 アニミズムの存在を意識するようになるでしょう。

新作能 祖神 SO no KAMI

能楽普及協会・観世流能楽師の方々の協力を得て新作神前能 「祖神」を製作しています。
天地開闢以来、自然神として崇められた多くの自然や自然現象、天神地祇、近代の氏神にいたるまでを「日の本の祖神」と位置付け、神道の宣之言(祝詞)に登場する「神漏岐命 神漏美命」の御名を以て祖神を表現します。
祖神より御神託を授かった旅僧が、天神降臨の地で「よく生きるための誓い」をたてる…という内容です。

この新作能は、日本各地の聖地「現存の神社仏閣・御神域」で、神職関係者の方々のご理解、ご協力のもと、神事の一環として催される事を前提としています。
これは、観る方「お祭り参加者」に日本固有の精神文化をより鮮明にご理解いただくためです。
由緒正しい神社仏閣に祭事の一環として組み入れられた新作能が、正月には初詣、お盆には墓参りといった様な一般習俗として地域の方々に受け入れられ、風土熟成の一助となる事を目標としています。

当活動は、日本原史を考古学的見地で研究するものではありません。
また、現在一定の説を唱え活動している諸団体を批判したり、論争したりすることも、目的としていません。
ご理解いただければ幸いです。